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灰空に覗く青

灰空と水溜りの小説用ブログです。 我が子とかオリキャラとか駄文を気まぐれに徒然と。 BLだったり鬱っぽいもあるので苦手な人はご注意。

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瀞ちゃんから

カイユエ小説頂きました☆
カイム君かっこいいなあー

「どうした?気分でも悪いのか?」

 
無言で入ってきた俺に近づいてきてあいつは言った
ごちゃごちゃといろんなものが散らばっている店の中、俺はぽつんと置いてある椅子へと座った
溜息が自然と出てしまった
 
「・・・・・・」
「仕事がそんなに忙しいのか?こっちは暇で困っているって言うのに」
 
なにやら言っているようだが、俺の耳にはこれっぽっちも入ってこなかった
気持ちが悪い
それだけの理由で
 
「・・本当に大丈夫か?薬を用意しようか、」
 
やっとのことで聞こえた言葉
たぶん返事が返ってこないことに不信感を覚えたのだろうすぐに聞き返してきたのだろう
顔を 伏せていてあいつの顔をみることができないがどうやら心配してくれているらしい
なにか一言言おうと思っても声がでない、
というよりも喉が渇いて空気がひゅーひゅーと喉を通る
唾を飲み込んでやっと一言言った
 
「っ・・水」
「水だな、ちょっと待っていろよ」
 
しばらくたってあいつは水を持ってきた
不意に顔をあげられてコップを口元へ当てられ力ない右手でコップをつかみ飲んだ
ひんやりとしたものが渇いた喉に通った
喉をならしながらコップ一杯の水を飲み干した

「まだ、調子悪いのか?それにどうしたのさ、急に」
「っ、わからないが・・いつもの発作だと思う」
「あまり無理するな」
 
きついような優しい言葉をかけてあいつは本棚へと向かっていく
なにやら寂しいようなそんな感じが襲った
その瞬間、
あいつの服の裾をつかんでいた
 
「なんだ?」
「いや、・・・・なんでもない」
 
慌てて離したあいつの服の裾
重い腕をまた元の位置にもどすが
今度はでこになにやら暖かい体温を感じ気持ち悪いながらもゆっくり上げた
 
「・・・熱はないから、発作か。でも、これは熱の現象だと思うんだが」
「っ、なにを言ってやがる・・・」
 
ぶつぶつといっていることに少し苛立ちを覚える
 
「いや、なんでもないよ、直るまでここにいよう。そうした方がいいとおもうんだけどね」
「・・・・・・・・・・・・・・・別に」
「ほらほら、目をつぶる!横になったほうがいいのだけれど、カイムはいやだというだろう?しかたないからこのままだ」
「うるせー」
 
優しい、柔らかな笑みをあいつは浮かべて俺の背中を軽く叩いた
「はいはい」
 
しゃべるあいつを横目に俺は目を閉じた。
 
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